分子神経イメージング研究グループ|MONI

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戦略的創造研究推進事業(さきがけ)プロジェクト

本年(平成22年)8月、山田真希子研究員が科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業(さきがけ)研究領域「脳情報の解読と制御」に採択されました。昨年の南本敬史主任研究員および一昨年の高橋英彦客員研究員(当時主任研究員)の採択に引き続き、3年連続の快挙となりました。各プロジェクトの研究概要を以下に示します。

現実予測に基づく現実感喪失感覚の分子・神経メカニズム解明

研究代表者:山田 真希子 (平成22年度採択)

研究の概要

現実感喪失感覚とは、周囲の状況から現実味が失われるという奇妙な感覚です。誰でも一度や二度は一過性に体験すると言われており、必ずしも病的な現象とは限りません。しかし、このような感覚は、うつ病、統合失調症、離人症性障害など多様な精神障害で持続的にみられることがあり、精神疾患の症候を理解する上で極めて重要な症状です。本研究では、心理物理学的手法による現実感喪失感覚の定量化、fMRIとEEG計測による神経活動、PETによる神経伝達物質の受容体密度の3者の対応関係を明らかにし、現実感喪失感覚の脳内メカニズム解明を目指します。このことにより、現実感喪失感覚が生じやすい精神疾患の新たな診断手法開発に繋がることが期待できます。さらには、通常であればその存在に気づかない現実感覚がどのような脳内メカニズムにより表現されているかを知ることが可能となり、意識の起源に迫ることが期待できます。

ねらいと構想

さきがけ研究
 

モチベーションの脳内機構と制御

研究代表者:南本 敬史 (平成21年度採択)

研究の概要

我々の行動を支配するモチベーションは、報酬などの外的要因と欲求という内的要因によって動的に制御されています。本研究では、まずPET分子メージング法や神経細胞活動記録法などを用いて2要因に基づいてモチベーションを制御する神経機構を探索し、モデル化を行います。さらに、モチベーションを外部から制御することでそのモデル検証し、最終的にシステムから分子レベルまで統合されたモチベーション制御モデルの構築を目指します。得られたモデルは、うつ病の診断・治療といった応用が期待されます。

ねらいと構想

さきがけ研究
 

情動的意思決定における脳内分子メカニズムの解明

研究代表者:高橋 英彦 (平成20年度採択)

研究の概要

ヒトは個人の利得を最大限にしようと、合理的に振舞うとする理論では説明できない非合理な意思決定(例:利他行為、モラル判断、ギャンブル)を時に行います。著しく非合理で社会に適応的でない場合は、司法・精神医学の対象となりますが、上記にあげた非合理な行動はむしろわれわれの社会生活をより人間らしく、快適で温かみのあるものにしています。極端に合理的過ぎると、自分さえ良ければよい、不必要な人づきあいをしない、融通がきかないといったモラルや社会性・柔軟性の低下につながります。これらの人間らしい意思決定には情動が関与しています。情動的意思決定の過程を数理モデルなども用いて客観的に計測します。次に関連する脳部位をfMRIで同定し、PETで得られるドパミンなどの情報や、薬物による影響を併せて検討し情動的意思決定の分子機構を明らかにします。また精神疾患のこの手法を応用し、情操教育や精神疾患の診断に役立てます。

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さきがけ研究
 
 
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