航空機で飛行中には、地上で日常的に浴びているより強い自然放射線に曝されます。この放射線強度の上昇は宇宙から来る放射線、すなわち宇宙線が原因で、航路が高緯度地域にあるほど、また、フライト時間が長いほど、宇宙線により被ばくする放射線の量(線量)は大きくなります。
独立行政法人放射線医学総合研究所では、宇宙線被ばくに関心のある日本人の方々に関連する正確な情報を広く伝えることを目的として、航路線量計算システム「JISCARD」を開発しました。JISCARDを使えば、日本(成田空港又は関西空港)から海外の主要な都市へ飛行した際に受ける宇宙線による被ばく線量や関連の情報を簡単な操作で得ることができます。
線量の計算には、米国の連邦航空局(FAA : Federal Aviation Administration)が開発したCARI-6コードを用い、世界の主要な都市に対する成田空港及び関西空港発着の国際線63路線に搭乗した場合における、2001年から2011年までの月別平均での実効線量値を計算しています。なお、期間を11年としたのは、太陽活動が約11年で周期的に強弱を繰り返すからです。