研究関連
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助言委員会(2003)からのご意見

外部の有議者からなる助言委員会にプロジェクトの進渉状況を評価していただいた時のご意見です。「このプロジェクトは5年の期限付きプロジェクトとして開始されたが、放射線治療のテーラーメイド化を目指した世界でも唯一のゲノムプロジェクトであり、その期待は大きい。今期プロジェクトの蓄積を無駄にすることなく、真に研究成果を国民に還元するためには以下の事項について今後において研究を進め成果を上げて頂きたい。

a) 晩期障害の予測に関する研究 :
晩期障害とは放射線治療後半年から数年後に起こる放射線障害で臨床的には極めて重大な問題であり、これについての研究を進めることでプロジェクトの意義は更に高められる。今期のプロジェクトでは時間的制約があり、晩期障害についてはその解析は十分に行えるとは考えられず、これまでに収集した患者については長期的なフォローアップを継続し、晩期障害についての診断情報を収集すべきである。また今後重点化するがん種は前立腺がんや頭頸部がんが適当と思われ、これらの患者を多く治療している医療機関と協力し、晩期障害の予測研究を行うべきである。

b) 腫瘍の放射性感受性の研究 :
今期のプロジェクトでは正常組織の放射性感受性に着目をして開始しているが、正常組織の障害予防と腫瘍制御の観点から最適照射線量を決めるべきであり、極めて重要な問題として腫瘍の放射性感受性研究に取り組んでいただきたい。腫瘍の放射線感受性はがん遺伝子・がん抑制遺伝子などの遺伝子上の変異、宿主の固有の性質や腫瘍が置かれている環境など、様々な因子によって修飾を受けていると考えられ、正常組織に比較し解析が困難であることが予想される。今期のプロジェクトにおいて遺伝的バックグラウンドの感受性を解析し、その結果を基にして腫瘍の放射性感受性という困難な命題についても是非挑戦して欲しい。

最後に今後の研究体制であるが、今期の成果をまとめ、また上記に述べた晩期障害や腫瘍の放射線感受性解析を行うには今期のプロジェクトの後、さらに5年から10年程度をかけた長期的な研究が必要であり、安定したスタッフにより精度の高い研究を行っていただきたい。プロジェクトの目標はゲノム時代の放医研の中心的テーマであり、国レベルのサポートを得て、放医研として協力に推進し、大きな成果を上げて頂きたい。」

今後の放射線感受性遺伝子研究

多くの方々の御協力により成果を挙げてきた放射線感受性遺伝子プロジェクトは、今後も更に、晩期障害に関わる予測システムの構築、更に、腫瘍自体の放射線感受性研究へと進んで行きたいと考えています。

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