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■ 放射線って何ですか?
■ 放射性核種って何ですか?
■ 放射線の特徴って何ですか?
■ 放射性核種の特徴って何ですか?
■ 放射線ってどこにあるの?
■ 放射線と放射能はどうちがうの?
■ 放射線の単位は何かな?
■ 放射線は何でも通りぬけるの?
■ 放射線の種類ごとの強さ
■ 放射線って何ですか?
[ 放射線 ] 放射線とは「波長が短い電磁波」及び「高速で動く粒子」のことを言います。
○波長が短い電磁波
光は波長により色が変わります。波長が長ければ赤、更に長くなると赤外線になります。逆に短ければ、青、紫を示し、更に短くなると紫外線になります。紫外線より波長が短くなるとX線と呼ばれます(境目はかなり曖昧です)。
γ線とX線と発生方法の違いで定義されています。そのため、波長でγ線とX線を区別する事はできません。
○高速で動く粒子
人も地球も宇宙もみんな、原子や分子でできています。この原子を構成している電子、陽子、中性子、さらにそれらを構成してる素粒子、逆にそれらから構成されている原子核などが、高速で動いているものも放射線と呼ばれています。
(原子の構成について詳しい事をお知りになりたい方は、こちら → 原子の基礎)
この放射線には、α線やβ線のように放射性物質から放出されるものと、加速器から放出されるもの等があります。
光の正体を光子という粒子として考えることもあるので、放射線は全て「粒子」が正体ということもできます。
(それぞれの放射線について詳しい事をお知りになりたい方は、こちら → 放射線の種類)
■ 放射性核種って何ですか?
元素は、定義された時、永久に変わらないものだと思われていました。しかし、元素の中には時間が経つと別のものに変わる事がわかりました。
▼ 元素(原子)が不変であると信じられていた頃、原子が壊れるという事を納得させるのは大変だった。
さらに今まで不変のものと思われていた元素の中にも、別の元素に変わるものがあることがわかりました。詳しく調べてみると、同じ元素の中でも原子の重さが違うものがあり、原子の重さによってあるものは不変であったり、あるものは時間が経つと別の元素に変わってしまうことがわかりました。
(元素の性質だけではなく原子の重さも区別する時は、「核種」と呼びます)
この「別の元素にかわる原子」は変わる時に放射線を出します。そのため時間が経つと別の元素に変わってしまう核種を「放射性核種」と呼びます(変わらない核種は「安定核種」と呼ばれます)。そして放射性核種を含む物質を一般的に放射性物質と呼びます(法律上は、一定以上の放射能濃度やの放射能や放射能濃度をもつ物質をさします。)
■ 放射線の特徴って何ですか?
放射線の一種であるX線には次のような特徴があります。
- 物質を透過する性質(透過作用)
- 物質を透過するさい、その物質を作っている原子や分子にエネルギーを与えて、原子や分子から電子を分離させる性質(電離作用)
- 物質にあてると、その物質に特有な波長の光を放出する性質(蛍光作用)
- 写真フィルムを感光させる性質(感光作用)
これらの性質は、放射線の種類によって持っていないものもあります(例 : 中性子線の電離作用)が、大体はこれらの性質を持っています。
■ 放射性核種の特徴って何ですか?
放射性核種は放射線を放出するという特徴があります。放出する放射線にはα線、β線、γ線及びX線がありますが、これらのうち全てを出す核種もあれば、一種類しか出さない核種もあります。α線、β線、γ線が持つエネルギーは放射性核種によって決まっています(複数の値をとるものもある。β線は最大値のみ)。そのため放射線のエネルギーを調べる事によって、エネルギーの元になっている放射性核種を決めることができます。
放射性核種は一定の時間に一定の割合で別の核種に変わる(崩壊、壊変と呼ぶ)という特徴があります。つまり放射性核種が最初の数の半分になるまでの時間と、さらに半分になるまでの時間は同じです。最初の数の半分になるまでの時間を「半減期」と呼び、この値は、放射性核種によって決まっています。
■ 放射線はどこにあるの?
自然界にある放射線
宇宙が生まれた時に放射性核種も生まれました。その後も、放射性核種は宇宙で作られ、地球ができたときに他の元素とともにそれらの放射性核種を取り込みました。地球ができてから長い時間経つ間に、短い半減期の核種は消えてしまいましたが、長い半減期を持つ放射線は今でも地球上に存在しています。
また、地球上には別の星が爆発した時や輝く時等に発生する放射線が降り注いでいます。この放射線は高いエネルギーを持つ特別な放射線である時もあります。この放射線が、安定な核種を放射性核種に変えてしまう時があります。
人工的な放射線
1890年代、高い電圧を発生させる事ができるようになって、X線などを発生させる装置が作られるようになりました(X線が発見されたのは1895年ですが、それ以前にX線を発生させた人は何人かが知られています)。また加速器や原子炉を用いる事により、人工的に放射性核種を作ったり放射線を発生させることができるようになりました。人工的な放射性核種を作ったのは有名なマリー・キュリーの娘、イレーヌ・キュリーと夫のジョリオ・キュリーです。この夫婦はこの発見によりノーベル賞を貰っています。また加速器を開発したのは、ヴァン・デ・グラフやコッククロフト、ウォルトンがいます。彼等もノーベル賞を貰っています。
■ 放射線と放射能はどうちがうの?
[ 放射能 ]
1) 放射線を出す能力 (文例:この鉱石は「放射能」が高い)
2) 放射線を出す元素及び物質 (文例:事故で「放射能」が漏れる)
放射能とは
同じ「浴びる」でも・・・・・・
■ 放射線の単位は何かな?
[ 放射線の単位 ]
● 放射能:ベクレル(Bq)
ある物体に含まれる放射性同位元素が1秒間に壊れる数(放射性物質の量も表します)。放射性同位元素が1個壊れる時に必ず放射線を1本出すというわけではないので、カウント数と放射能(Bq)は一致しません。放射性物質によって、放射線の性質や、半減期が変わるため、違う核種の放射能を足しあわす事は原則としてできません。以前はラジウムを元にして作られたキュリー(Ci)という単位が使われ、1Ci=3.7×1010Bqでした。
● 電子ボルト(eV)
1本1本の「放射線」がもつエネルギーです。定義としては電荷が1の電子等が1Vの間を移動した時に得るエネルギーです。エネルギーの単位なので全ての放射線で使え、1eV = 1.6×10-19Jになります。
● 照射線量:クーロン毎キログラム(C/kg)
放射線のもつエネルギーを空気のイオン化する能力で示したもの(X線、γ線のみ使用)。直接測定する事ができるため、長い間この値を放射線計測量として使われていました。以前はレントゲン(R)という値が使われ、1R=2.58×10-4C/kgでした。
● 吸収線量:グレイ(Gy)
ある物質によって、吸収された放射線のエネルギー。1Gyは物質1kg当たりに1Jのエネルギーが吸収されることを意味します。照射された放射線を物体が全て吸収するわけではないので、照射線量と吸収線量は一致しません。以前はラド(rad)という単位が使われ、1rad=0.01Gyでした。
● 等価線量or実効線量:シーベルト(Sv)
放射線の照射による人体への晩発的な影響を表わす。吸収線量に放射線荷重係数を掛け合わせた値で示します。X線の場合、1Gy当たった時が1Svになります。
● 線量:グレイ・イクイバレント(GyEq)
放射線の照射による人体への急性的な影響を表わす。放射線の影響を、「X線であれば、この程度の線量を浴びた時の影響に相当する」であることを意味します。
■ 放射線は何でも通りぬけるの?
[ 放射線の透過能力 ]
放射線の特徴として物質を通り抜ける性質がありますが、どれほど通り抜けられるかは放射線の種類等によって違います。
同じ放射線でもエネルギーによって通り抜けやすさが変わります。
■ 放射線の種類ごとの強さ
[ 放射線荷重係数 ]
放射線荷重係数とは、「放射線の種類や放射線のエネルギーによる「生物学的効果の違い」を補正するための係数」です。(大きい程威力があるということ)
新しい知見に基づいて変更される事があります。