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重粒子医科学センター

粒子線治療の研究・開発が世界各地ですすめられています

■ 世界の粒子線治療施設の現状

各国の粒子線治療地図

ダルムシュタットの重イオン科学研究所(GSI)

ドイツ

ダルムシュタットの重イオン科学研究所 (GSI) では、医療専用ではありませんが、既存の原子核実験用の重イオンシンクロトロンを使って、ドイツがんセンター (DKFZ) と協力し、炭素イオンを使った重粒子線治療を1997年 (平成9年) に開始しました。スポットビームスキャニング法を使っているのが特徴です。一方、ドイツがんセンター、ハイデルベルグ大により炭素・陽子線治療施設 (HICAT計画) の建設が進行しています。主として頭頸部がん治療を目標としていますが、研究的には体幹部治療のための機器開発も検討されています。


イタリア

San Mateo大学病院等の主導のもとに新たな組織CNAO (イタリア重粒子治療センター) が設立され、本大学病院の所在地に、ヨーロッパ連合原子力研究機関 (CERN)、Karolinska大学、Med-Austronグループとの国際協力を得ながら施設建設が進められています。


オーストリア

ウィーン郊外のウィナーシュタットの町に医療専用の重イオン加速器施設を独立して建設する計画 (Med-Austron計画) が進められています。


スイス

PSI研究所では1996年から陽子線治療を行っています。この研究所ではスポット走査法を用いた陽子線の強度変調照射法など、線量の集中性を高めるための開発を行っています。2006年には陽子線加速器を超電導のサイクロトロンに変更して治療開始に向けた準備を行っています。


フランス

フランス国内では、オルセーやニースなどで陽子線治療が行われていますが、炭素線の治療施設建設計画としては、リヨン地域のClaude Bernard大学などを中心としたETOILE計画が進行中です。


中国

山東省の万杰医院にて陽子線治療施設が2004年末に稼動し、北京及び西安の陽子線治療施設が建設中です。蘭州の近代物理研究所が理化学研究所やドイツGSIなどと国際協力して進めている重イオン研究施設(HIRFL)に治療用ビームラインの設置が計画中です。


韓国

ソウルの国立がんセンター (KNCC) にて陽子線治療施設が2007年に稼働しました。韓国原子力医学院が釜山市と共同で重粒子線治療装置の建設を計画中であり、ヨーロッパ、日本との国際協力を検討しています。


ロマリンダ大学の陽子線治療センタ(LLUPTC)

アメリカ

ロマリンダ大学とマサチューセッツ総合病院では回転ガントリーを使った本格的な陽子線治療をそれぞれ1991年と2001年から行っています。2006年にはMDアンダーソン病院に陽子線治療センターが完成して治療を開始しました。この装置では年間3,000名以上の治療を目指しています。また、フロリダでも陽子線施設が2006年に稼働しました。その他にも重粒子線施設の計画が進められています。


日本
日本の粒子線治療施設

日本では、放射線医学総合研究所が、1994年 (平成6年) から炭素線を使った重粒子線治療を開始し、現在は臨床試験と先進医療が併行して実施されています。また、群馬大学には、放医研が要素技術開発した重粒子線治療の普及用小型装置の建設が進められています。兵庫県立粒子線医療センターでは、医療専用の重粒子加速器 (陽子線および炭素線) にて、先進医療が実施されています。国立がんセンター東病院、静岡がんセンターでは、陽子線治療が先進医療として実施されています。筑波大学陽子線医学利用研究センターでは、陽子線治療が自由診療として実施されています。若狭湾エネルギー研究センターでは、陽子線による臨床試験が実施されています。

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