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HIMAC15周年記念講演会を開催


平成21年10月23日、東京国際フォーラムにおいてHIMAC15周年記念講演会『重粒子線がん治療の15年―5000例の治療成果―』が開催されました。本講演会は、そのタイトルが示すように、平成6年に開始された重粒子線がん治療が今年で15周年を迎え、また治療症例数も5,000症例を超えた事を記念して開催されたものです。


開会の挨拶をする米倉理事長

重粒子線がん治療の15年講演会には約1,100名の熱心な参加者が全国各地からつめかけ、最新の臨床成績や新しい時代を担う装置開発等の講演を研究者より直接聴こうと、会場は開始前から熱気に溢れていました。米倉理事長は、冒頭の開会挨拶の中で、これまでの研究に対する国民の方々のご理解への感謝と、臨床研究の段階から普及に向けて取り組みをさらに進めていく決意を披露いたしました。また、来賓の後藤斎文部科学大臣政務官は、放医研が苦難の道のりの中、初志を貫徹し、世界で最先端の成果をあげたことに対し祝辞を述べられるとともに、患者、家族、国が一致してがんと戦う重要性を強調され、 文部科学省としても放医研の新しい治療施設の拡充等に一層の推進を図ることをお話になられました。同じく来賓の岩佐和雄日本医師会副会長は、外部有識者を中心とした臨床試験体制の確立と科学的データの蓄積の努力の成功に祝辞を述べられるとともに、医療費の抑制と医師不足が問題化する中、国民に安全を提供する観点から、最先端医療の重粒子線と地域の医療の間に良好な関係を保ちつつ研究を進めて欲しい旨要望されました。


祝辞を戴いた後藤文部科学大臣政務官

つめかけた参加者で受付も一時混乱気味

講演会の第1部は「重粒子線がん治療成果報告」と題し、鎌田重粒子線医科学センター長より、重粒子線がん治療の総括が行われたほか、頭頚部、肺、肝臓、直腸、前立腺、骨・軟部の各疾患の担当医師より最新の治療成績に関する講演が行われました。

講演会の第2部は「重粒子線治療の展開」と題し、放医研が継続中である技術の高度化を目的とした研究の内容や、国内外における治療施設の建設計画の紹介が行われました。放医研の研究開発した普及型施設の実証機の建設を進めている群馬大学からは山田聰教授が来演され、建設現場の多くの写真を用いて群馬大学の建設状況をわかりやすくご講演されました。

本講演会の特別講演として、国立がんセンター名誉総長で日本対がん協会会長でもある垣添忠生先生より「我が国のがん対策−個人として国として−」の題にてご講演をいただきました。趣味の登山の写真などユーモアを交えながら、がんとは何かの総論にはじまり、予防、検診の重要性、診断・治療の現状、ヒトの多様性とがんの関わり、そして国民の要望と責任について、わかりやすくお話になられました。


特別講演を戴いた垣添先生

講演会の最後には「我が国のがん医療と重粒子線治療の未来−放医研に期待するもの−」と題したパネル討論会が行われました。黒川卓 (日本経済新聞社)、梶原卓 (健康医療市民会議代表)、海老原敏 (国立がんセンター東病院名誉院長)、中川恵一 (東京大学医学部付属病院放射線 科准教授)、川渕孝一 (東京医科歯科大学大学院医療経済分野教授)、辻井博彦 (放医研理事) の各パネリストと菅原牧子 (日本大学藝術学部教授) コーディネーターが、それぞれの立場から日本のがん医療における重粒子線がん治療の位置づけと、今後放医研に期待される事について活発な討論を繰り広げ、参加者に深い関心を惹起されました。最後に、辻理事から15周年を迎えた重粒子線がん治療について万感胸に迫る挨拶があり、会場からの大きな拍手で締めくくられました。


パネル討論会では活発な議論がされた


15年間の万感がこもった辻井理事の閉会挨拶

本公演会は、3時間を越えるものとなりましたが、参加者の皆さんの真剣に聴き入る姿が終始会場に充ちて、あらためて重粒子線がん治療に対する一般の方々の関心の高さを実感いたしました。前回10周年の記念講演会を超える熱気からは、今後、20周年、30周年に際し、期待に応えられる普及がどれほどに進んでいるか問われているともいえ、研究所一同、身の引き締まる思いで講演会を終了いたしました。


広い会場はほぼ満席で、熱気に溢れていた

広報課


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