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環境科学技術研究所−放射線医学総合研究所
第7回研究協力会議報告


平成21年2月13日 (金) に第7回環境科学技術研究所−放射線医学総合研究所研究協力会議が開催されました。

本会議は、両研究所の研究協力協定にもとづき、研究事業等に関する情報交換と研究者間の交流促進を目的として、毎年1回交互に開催されており、今回で7回目を迎えました。

第1部として平成21年度の事業計画等について、放医研側と環境研側からそれぞれ紹介がありました。両研究所の事業内容、予算の規模と種別、目標等は異なるものの、環境放射線安全研究や生物影響研究等共通する研究領域については、今後とも一層の人材交流と情報交換等をすすめてゆくことが双方に不可欠であると思われました。


第1部の様子

次いで、第2部として研究成果の紹介と討議が行われました。まず、環境放射線安全研究に関しては、放医研側から「放医研の環境影響研究」および「トビムシの放射線応答遺伝子探索」、環境研側から「放出放射性炭素の体内代謝」について、それぞれ発表がありました。討論を通じて、環境放射線がヒト以外の生態系に及ぼす影響、放出放射性物質の体内分布、線量評価から環境リスク評価までを含む研究への取り組みの必要性と意義、現在行っている研究内容と今後の課題等、現状と将来への認識が共有でき、有用な情報が得られたと思われます。


出席者

第2部の後半は、生物影響研究に関するもので、最初に環境研側から、現在進めている低線量率放射線を長期連続照射したマウスにおける「染色体異常と生物学的線量評価」、「腫瘍と非腫瘍病変の病理学的解析」、「悪性リンパ腫の遺伝子解析」、「白血病の遺伝子変異と細胞分化段階解析」および「体重増加とその要因解析」について、それぞれ発表と討論が行われました。とくに染色体異常については、世界で初めて実証されたデータであり、線量・線量率効果等活発な意見交換がなされました。また、白血病については、幹細胞の分化段階の違いや、微小環境等との関わり等、体重増加については、線量率による違いや、放射線治療患者にみられる脂肪化等、それぞれ今後の研究を進める上で考慮すべき有益な助言や興味深いコメントがありました。


第2部の様子

また、放医研側からの生物影響研究の成果の紹介では、「重粒子線誘発胸腺リンパ腫の染色体異常」、「プルトニウム注射ラット骨肉腫の遺伝子プロファイル解析」、「発達期のマウス造血幹細胞の放射線感受性と微小環境」、「放射線誘発Tリンパ腫におけるIL-9R異常発現」および「放射線とENUとの複合曝露による突然変異誘発」について、それぞれ発表と討論が行われました。線質、線量率および線量、影響の指標等は、環境研とは異なっていますが、とくに、リンパ腫の染色体異常と発症機構、造血幹細胞と微小環境細胞あるいは突然変異等、分子レベルでの放射線生物影響機構に関しては共通点が多いので、今後とも相互の交流と情報交換をすすめて行きたいと思います。

終わりに、本会議を企画していただいた放医研企画部の皆様、活発な討論を盛り上げて下さった参加者の皆様に感謝致します。

環境科学技術研究所 生物影響研究部
小木曽 洋一

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