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人事院総裁賞を坂下診療放射線技師室長が受賞


人事院総裁賞受賞当病院の坂下診療放射線技師室長が平成13年12月5日に表記の賞を受賞した。総裁賞とは、国民全体の奉仕者として強い自覚の下に職務に精励し、もって公務及び公務員の役割についての理解と公務に対する信頼を高めることに寄与したと認められる職員または職域を顕彰するもので、今回の受賞の内容について紹介します。

坂下室長は診療放射線技師として、38年にわたり診断用画像撮影業務、患者への放射線照射業務及び臨床研究の技術的支援業務に従事してきたが、長年の経験を元に治療装置や放射線の物理的特性、吸収性の放射性特性等に関する知見を生かし、各種治療ファクターの変更や線量分布の解析が容易な「X線CT画像を用いた中性子線治療計画システム」を確立した。このシステムを利用した治療を行うことにより、従来に増して中性子線をがん病巣に集中し、周辺臓器をさけることが可能となり、がんに対する放射線治療の治癒率の向上につながるなど、非手術で身体に優しいがん治療法である放射線治療研究の進展に貢献した。

当研究所は、X線、γ線、中性子線、陽子線の医学的臨床研究を経て、世界の中でも先端である重イオン線を用いた重粒子線によるがん治療に取り組んでいる国内唯一の研究機関である。がんの局所療法の一つである放射線治療は、がん細胞が転移していない時の早期の治療に効果を発揮し、しかも非手術で身体に優しい治療法として近年ますますその研究進展の重要性が高まってきた。その中でも重イオン線による治療は、線量集中性が高いため体内の深部に効果的で、しかも照射された細胞にのみ有効に効くことからガン細胞の致死効果は高く、がん医療において高い評価を得ている。

坂下室長は、入所以来その長年の経験と技術を生かして確立した「X線CT画像を用いた中性子線治療計画システム」(腫瘍および周辺臓器にどれ程の放射線が放射され、治療の可能性等を三次元的に検討するシステム)は、治療計画の誤差を10%から3%に向上させた。また、同時にこのシステムの計算プログラムも開発し、計算結果が瞬時に出されるなど、放射線業務の推進に大きく貢献し、これによって患者の治癒率は15%から20%に向上した。

現在の重粒子線における治癒計画システムは、この中性子線治療システムを基礎としたものであり、この開発に対する功績が認められての人事院総裁賞受賞となったものである。このたびの受賞にあたり、尽力された皆様にはこの誌上をお借りして厚くお礼を申し上げます。

(重粒子医科学センター病院事務課長 後藤昭夫)


<放射線医学総合研究所公開講座>

放医研の活動の一環として、研究業務を一般に公開する講座です。

招待講演: 「科学は変貌する」
講師: 村上陽一郎「国際基督教大学教授」
講演: 「重粒子線によるがん治療」 こんながんに効く
講師: 辻井博彦「放医研重粒子医科学センター病院長」
日時: 平成14年1月21日(月)13:30〜
場所: 放射線医学総合研究所
重粒子治療推進棟大会議室
参加: 定員は150名(先着順)。参加は無料。また講座開始前に施設見学。
主催: 放射線医学総合研究所
後援: 千葉市
申込み: 平成14年1月15日までに郵送、FAXまたはE-mailで
【問合わせ】 放射線医学総合研究所 広報室
〒263-8555 千葉市稲毛区穴川4-9-1
電話 : 043-206-3026
FAX : 043-206-4062
URL : http://www.nirs.go.jp
E-mail : info@nirs.go.jp


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