重粒子線治療について知りたい方へ

「がん」はどんな病気ですか?

がんの多くは身体にできる悪性腫瘍のことです。悪性腫瘍は、こぶや脂肪のかたまりのような良性腫瘍と異なり、近くの組織や臓器に浸入し破壊したり(浸潤)、身体の別な部分に拡がるというやっかいな性質を持っています(転移)。

がんの疫学

がんがどのように生じるかは現在ではかなりの機構が解明されています。長い年月にわたる慢性的な刺激により細胞の遺伝子が傷つき、これが蓄積し細胞が悪性のものに転換すると考えられています。このような刺激を与える物質には、身近な物で、タバコ、アルコール、高脂肪食、紫外線などがあります。自制を失ったたった1個のがん細胞が、分裂によって数を増やし、目に見えるしこりになったものが「がん」です。がんの大きさが直径1cmくらいのときで、すでに細胞の数は10億個ほどあります。がん治療は戦争のようなもので、敵の数は少ないほうが、撃退も容易です。したがって早期発見が大切なのです。しかし敵の数が多かったり、敵が強かったり、攻撃が困難な場所にいたりする場合、強力で精度の高い武器が必要になります。その点、重粒子線は理想に近い武器の一つと期待されています。

がんになる人、がんで亡くなる人は増えています。がんは昭和56年(1981)から死因の第一位を占め、平成12年には1年間に死亡数29万人以上、総死亡の30.7%となっています。しかし一方、がんが以前より治るようになってきたことも事実で、現在では、がんイコール死ではなくなっています。とにかく、主治医の先生とよく相談したり、セカンドオピニオンを聞いたうえで、正しい治療を受けることが大切です。

図:日本における死因別死亡率の年次推移

* 重粒子線とは、重イオン線なかでも炭素イオン線のことを意味します。

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