画像診断について

核医学診断部門のご紹介

RI検査

RI検査(アールアイ検査)はラジオアイソトープ(放射性同位元素、RIと表す)を利用して行われる臨床医学の一分野です。健康に害のない程度の微量の放射線(主にγ線)を出す薬(放射性医薬品)を体内に投与(静脈注射が多い)して病気を診断する検査です。一般には測定データより画像を作成して診断しますが、得られる画像は単に病巣や臓器の形を表すのみでなく、放射性医薬品の代謝に基づいた組織の機能を画像化できるという特徴があります。このように核医学画像の多くは解像力の点でCTやMRIより低いのですが、解像力を上回る診断価値の高い内容の情報が得られるという特徴があります。

測定にはガンマカメラという装置を用います。重粒子医科学センター病院では平成18年4月より東芝メディカル社製2検出器型ガンマカメラ(e.cam signature series)が導入され検査が行われています。

重粒子医科学センター病院で施行可能な主な検査には

骨シンチ
腫瘍シンチ
肝機能検査
腎機能検査
骨髄シンチ
脳脊髄液腔シンチ
肺血流・肺換気シンチ
脳血流シンチ
心筋シンチ
甲状腺機能検査

などがあります。


東芝メディカル社製2検出器型ガンマカメラ (e.cam signature series)

PET検査

1. PETの原理

PET(Positron Emission Tomography、ポジトロン断層撮影)は最新の核医学検査の一つで、放射能の中でも陽電子(ポジトロン)を放出するアイソトープを利用してその体内分布を断層画像化する検査法で、従来の核医学検査にない特徴を持っています。ポジトロンは正の電荷をもつ粒子で、不安定なため原子の核より飛び出すと、近くの電子と結合して2本の光子(ガンマ線)をほぼ正反対の方向に放出します。このガンマ線を消滅放射線と呼びますが、この一対の消滅放射線を同時に検出(同時計数)するのがPETの原理で、体内に投与されたポジトロン放出核種の正確な分布を精度良く画像化することができます。


PET装置 (シーメンス社製 ECAT EXACT HR+)

2. PETの特徴

PETは従来の核医学検査に比べて感度と空間分解能が優れており、体内の放射能分布濃度を正確に計測できる特徴(定量性が高い)があります。ここで、「感度が良い」とは非常に微量な放射能でも検出できることを意味しています。また、「空間分解能が高い」とは非常に小さなものも検出できることを意味しています。更に、PETの大きな特徴として炭素、窒素、酸素といったポジトロン放出核種が利用でき、これらの元素は生体を構成する基本的な元素で、アミノ酸やぶどう糖、水、酸素などの生体に必要な物質を作り副作用のほとんど無い安全な検査薬剤として利用することができます。

3. 癌診断とポジトロン標識薬剤

PETは癌の診断に盛んに利用されていますが、その主な臨床上の役割は、(1)原発病巣評価として癌の検出、良悪性の鑑別、浸潤範囲診断、(2)転移病巣評価として全身の転移病巣検出、(3)治療モニタリングとして治療効果判定、再発診断、予後予測などが挙げられます。臓器の形を画像化する形態学的な診断法とは異なり、PETでは癌の生理学的、生化学的性質や代謝活性などの機能診断情報を得ることができます。特にFDGは多くのPET施設で癌の診断に利用されているぶどう糖類似物質です。ぶどう糖は細胞にとって重要なエネルギー源で、FDGはぶどう糖と同様に細胞に取り込まれるため糖代謝の指標として用いられています。また、11C-メチオニンは中性必須アミノ酸で、やはり癌に取り込まれるため癌の診断に利用されています。増殖能の高い多くの癌ではメチオニン取り込みが亢進しています。

4. 新しいPET装置 (PET-CT)

現在PET-CT(CT付PET装置)といって、PETとCTの両者の優れた特徴を利用した新しい癌診断法が開発され臨床利用が可能になりました。2000年ごろより米国で初めて使用可能になりましたが、日本では2002年4月に重粒子医科学センター病院に日本での第一号機が導入されました。

PET-CTは、PET装置とCT装置を合体し、患者様が移動することなく同一ベッド上で両検査を受けることを可能とした装置です。この装置によって、PET検査と同時にCT検査を受けることができ、生体の代謝機能過程(PET)と解剖学的詳細構造(CT)を同時にかつ明瞭に描出し、両情報の正確な重ね合わせ表示(fusion imaging)を可能にするなど、癌診断の精度を飛躍的に向上します。


PET-CT(シーメンス社製 Biograph16)
2007年9月より稼働。


PET-CT(東芝製Aquiduo)
2006年4月より稼働。

5. 重粒子医科学センター病院でPET検査を受けるには

重粒子線治療を中心に放医研で治療を受ける患者様は必要に応じて治療前や治療後、定期検査時、再発疑い時などにPET検査を受けて頂いております。また、重粒子医科学センター病院は研究病院でもありますので、検査の内容や種類には、制限があります。

他の医療機関に受診中で主治医の判断でPET検査が必要、あるいは有用と判断された患者様に関しましては、主治医よりPET担当医にご相談頂ければ、当院でPET検査を受ける事が可能な場合があります。ただし、PET担当医によって検査が必要と判断されるとともに、検査枠に余裕が有る場合に限られますので、必ずしもご要望にお応えできるとは限りませんが、検査受診希望の場合は、先ずは主治医よりお問い合わせの電話を頂けたらとお願い致します。

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