適応となっている疾患について

2. 食道癌の一般的な治療について

食道癌の一般的な治療法には、(1)手術により癌病巣を切りとる手術療法、(2)放射線を当てて癌細胞を死滅させる放射線治療、(3)薬を使って癌細胞を死滅させる化学療法、(4)放射線と化学療法を併用する化学放射線療法、(5)内視鏡を用いて食道の内側から癌を切りとる内視鏡的切除術などがあります。

手術療法は切除可能な食道癌の標準的治療で、最も確実に癌細胞を取り除くことのできる方法と考えられています。その一方で患者さんの負担は大きく、手術技術や術後管理の進歩などにより安全性は高まっていますが、術中術後の合併症の危険性があります。

放射線治療は手術と同様に局所治療として行われます。臓器を温存でき手術に比較して負担の少ない治療ですが、照射範囲内を中心に種々な副作用が生じ、一般的に行われている放射線治療では手術を上回る成績は得られていません。

化学療法は抗がん剤を用いた治療です。局所効果は手術や放射線治療に比べて劣るため、食道癌では切除可能な患者さんに化学療法が単独で用いられることはほとんどありません。また、投与された抗癌剤は全身に広がるため、薬の様々な副作用が生じます。

放射線と化学療法を同時に行う化学放射線療法は食道癌に対して放射線単独療法より効果が高く、手術を希望しない人や手術に適さない人では標準的治療として位置づけられています。但し、化学療法を併用することで放射線単独治療より副作用は多くなります。

内視鏡的切除術はリンパ節転移の稀な表在癌、主に粘膜層にとどまる癌に行われます。粘膜より深く浸潤する癌ではリンパ節転移のリスクが高くなり、内視鏡的切除の適応は限られます。


  1. 当院を受診していただくに際して
  2. 食道癌の一般的な治療について
  3. 化学療法併用術前重粒子線治療について
  4. 食道癌に対する重粒子線治療の手順
本文はここまでです。この後に、関連リンクが続きます。 ページトップへ