適応となっている疾患について

2. 重粒子線治療の適応

2-1. 適格条件と不適格条件

最初は、局所的に進行した前立腺がんの患者さんを対象として、臨床試験を開始しました。最初の試験の結果から、適切な治療方法が確立できたので、その後は比較的早期の患者さんにも適用しています。

現在の適応は、
「転移がなく、未治療の前立腺がんすべて」です。
詳しくは、適格条件、不適格条件を参照して下さい。

ただし、患者さんの病態によって、治療内容が異なります。治療方法の決め方や治療内容は、臨床試験で行われた治療方法を踏襲しています。詳しくは、治療内容を決めるための条件を参照して下さい。また、治療効果や合併症等の詳細につきましては、治療開始時にご説明させていただきます。

2-1-1. 適格条件

  1. 組織診により診断された未治療の前立腺腺がんを有する。

  2. 1997年TNM分類により、T1b、T1c、T2a、T2bまたはT3で、M0である。前立腺がん取扱い規約では臨床病期A2、(T1c)、B1、B2、Cに相当する。
    ただしT1cがんとは、触知あるいは描出不能でPSA上昇などにより針生検で診断されたがんをさす。

  3. PSは0〜2(KI60以上)である。

  4. 6ケ月以上生存の見込みがある。

  5. 他に重篤な合併疾患、活動性の重複がんがない。

  6. 患者の本研究の諸規定に対する理解があり、本研究に参加することへの説明を受けたうえで、自由意志に基づく文書による同意が得られている。

2-1-2. 不適格条件

  1. 当該照射部位に放射線治療の既往がある。

  2. 内分泌療法以外の前立腺がんに対する治療をすでに受けている。

  3. 照射領域に活動性で難治性の感染を有する。

  4. 医学的、心理学的または他の要因により不適格と考えられる。

2-2. 治療内容を決めるための条件

  1. 治療前PSA(前立腺特異抗原)値
    (正常値<4.0ng/ml)
  2. 病期(TNM分類、取り扱い規約)
  3. Gleason score※

重粒子線治療では、これら3つの因子により、重粒子線単独で治療を行うか、短期間ホルモン療法の併用を行うか、あるいは長期間ホルモン療法の併用を行うか、を決めています。

  ※プロトコールによって指定された病理医(Central pathologist)に
   よってGleason scoreを判定しています。従って、紹介元の病理医の
   診断とは異なった判定となり、治療方針が変更される場合もあります。

2-3. リスクグループ

PSA 10ng/ml未満、
病期T2bN0M0(Stage B1) 以下、
Gleason score 6以下
のすべてを満たす症例は低リスク
→重粒子線単独治療

PSA 20ng/ml未満かつ、
病期T1c-T2cN0M0 (Stage B0-B2)かつ
Gleason score <7を満たし、
PSA10以上20未満、T2c、GS=7
のいずれか少なくとも一つを有する症例は中リスク
→短期ホルモン療法併用重粒子線治療

PSA 20ng/ml以上、
病期T3N0M0 (Stage C)、
Gleason score 8以上
のいずれか少なくとも一つを有する症例は高リスク
→長期ホルモン療法併用重粒子線治療


  1. 当院を受診していただくに際して
  2. 重粒子線治療の適応
  3. 重粒子線治療の方法
  4. 治療成績
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